第32回 全国子どもとことば研究集会
【分科会2】
19日(日)9:30〜16:00

「保護者との連携と子育て支援」

助言者/

小野崎 佳代(元東京未来大学特任教授・元保育園園長)

世話人/

工藤 中乃(臨床心理士・元保育園園長)
渡邉 真里子(元保育園園長)


概要

 参加者の自己紹介からはじまりました。様々な地域から、新人・ベテランと年齢も多様な方々の参加でした。午前中には、助言者からミニ講演をしていただきました。
 内容としては、レジュメに沿って、保護者支援と保育者の役割、保育所における保護者支援とは? 日頃からの保護者とのいい関係つくり…など、助言者の保育現場での体験から具体的な事例を通してわかりやすく話していただきました。
 その後、ワークとして「リフレーミング」を実際に行いました。3〜4人でグループを作り、紙に自分の短所をひとつだけ書いて隣の人に渡し、もらった人は、書かれた内容を肯定的な表現に書きかえ言葉にして返す。ワークを通して、相手(保護者や子ども)を肯定的に捉え直すことを学ぶとともに自分自身の見つめ直しを行いました。また、実際の支援の場で役立つ「ジェノグラム」の作成も行いました。

 午後の時間は、ミニ講演を踏まえてグループ討議を行いました。参加者一人一人が自分の抱えている事例を出し合い、活発に話し合いがされていました。保護者との連携という点では、噛みつきの時の対応や、離乳食の進め方等の問題が出され、正解や結論は出ませんが、話し合いをする中で、参加者は、各自気づきに繋がったようです。
 13人と少人数の参加でしたが、一人一人が自分の思いや悩みを出し、話し合うことが充分にできたことがアンケートの感想からも読みとれました。


参加者の感想から

「何を伝えたか」ではなく「どう伝わったか」が重要であることを、改めて学ばせて頂きました。グループワークでそれぞれの保護者対応を聞くことができて良かったです。

ちょうど保護者対応で悩んでいたところだったので、思いを打ち明けることができて気持ちが前向きになりました。

保護者との話をする態度等基礎を学びました。気持ちを受け止めているつもりでいても、保護者に対して真剣に受け止めきれていないのだと思いました。いろいろな先生の話を聞いて自分は環境的に恵まれていると感じました。

普段保護者対応で悩んでいる事等、率直に話したり聞いたりすることができて良かったです。どの地域の保育士の方も、悩む…ということは、それだけ一生懸命だということを感じられました。