小講演 18日(日)9:30〜16:00

「発達する保育園」(子ども編、おとな編)
〜大切にされた子どもは やがて人を大切にする大人になる〜

平松知子(ひらまつ ともこ)

司会:今井和子
世話人:佐々木由美子(東京未来大学准教授)
世話人:藤田朋子(保育士)


内容

 わずか生まれてから一年しかたっていないのに、大人の顔色を見て泣くことを我慢している子がいます。笑いたい時に笑えなかったり、困ったりする感情もすべて怒りの表現になる子もいます。子どもらしく泣き笑い、あたりまえに笑って暮らせる育ちが、今の社会では脅かされています。
 競争主義で不安をあおられながら、一生懸命子育てをしている親たち。その不安感が子どもに影響を落とし、「ぼくは、どうしたらほめてもらえるの?」「私は、ここにいてもいいの?」と子どもたちの声が聞こえてくるようです。名古屋市のけやきの木保育園で出会った子どもたちを通して、子どもたちの姿から学んだこと、悩みながら保育をつくり合ってきた若い職員集団のこと、こんな危機の時代に求められている「保育」のありようを、みなさんと一緒に考え合いたいと思います。


講師プロフィール

社会福祉法人熱田福祉会けやきの木保育園園長。
貧困が子どもの育ちを阻んでいる現状を、保育の現場から発信。
保育者や社会的資源が子どもの全面発達に欠くことのできない役割りがあることを伝えている。
現在、日本福祉大学講師。

●著書●
「保育は人 保育は文化」(ひとなる書房)
「発達する保育園:子どもが心の葛藤を超えるとき(子ども編)」(ひとなる書房)
「発達する保育園:大人だってわかってもらえて安心したい(大人編)」(ひとなる書房)
親と保育者の雑誌「ちいさななかま」に毎月エッセイを執筆中。