子どもの数がすくなくなった。それぞれの家にも、街のあちこちにも、幼稚園や小学校にも…。そして、大人たちは、いつの間にか、子どもに対して無知になり、それゆえに不寛容になり、無意識のうちに「子ども嫌い」になり始めている。子どもの数が減っていくことは、成熟社会の必然性として避けることは出来ないだろう。しかし、子どもが少ないことで、大人たちが知らぬ間に「子どもに不寛容」で「子ども嫌い」になっていくとしたら、そんな社会は、子どもにとっても大人にとっても、息苦しく住みにくい社会に相違ない。いま、私たちには、「子どもと大人の間を媒介するメディエーター」として、新しい使命が委ねられているのではないだろうか。
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